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ハローワークブログ
2025.04.28
2025.06.25

ハローワークで受けられる職業訓練の種類と給付金について解説

ハローワーク
キャリアアップ
転職
職業訓練
この記事の監修者
はたらくサーチ編集部

はたらくサーチ編集部は全国のハローワークの求人情報を研究・分析し、お仕事に関するトレンドやお役立ち情報などを発信しています。皆様にとって役立つ情報が発信できるよう頑張り …続きを読む

目次
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ハローワークの職業訓練について「どのような内容を受講できるの?」「どのような人が受講するの?」と気になっている方もいるでしょう。
 
職業訓練は転職したい方だけではなく、これから就職する方も受講できるのが特徴です。ハローワークにおける職業訓練は、年間約27万人が受講しており、約8割の方が習得したスキルを活かして就職や転職をしています。
 
職業訓練の種類は多岐に渡り、さまざまな分野のスキルを取得できるのが最大の特徴です。そこで、この記事ではハローワークで受けられる職業訓練の種類や受講するまでの流れなどを解説するので、ぜひ参考にしてください。

ハローワークにおける職業訓練(ハロートレーニング)とは?

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ハローワークにおける職業訓練とは、未経験分野の就職や転職に役立つスキルを身につけたり資格を取得できたりする制度です。職業訓練はハロートレーニングとも呼ばれ、「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」に分けられます。
 
これまでは、雇用保険に加入している方は「公共職業訓練」、雇用保険に加入していない方は「求職者支援訓練」を受講する決まりでした。しかし、令和4年度より、雇用保険に加入している方も「求職者支援訓練」が受講できるようになっています。
 
ただし、雇用保険に加入していない方は、従来通り「求職者支援訓練」のみ受講対象となるため注意が必要です。

職業訓練の種類一覧 ー公共職業訓練ー

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雇用保険に加入している方が対象の「公共職業訓練」には、どのような種類があるのか気になる方もいるでしょう。
 
公共職業訓練のコース名と取得できる資格は、以下のとおりです。
 

訓練コース名称 訓練終了後に習得できる資格
介護サービス科 ・介護職員初任者研修 ・介護事務管理士 ・実務者研修
総合ビジネスコース ・J検定(情報活用試験) ・日商簿記検定3級 ・MOS Word(一般/上級)※ ・Excel(一般/上級)※ ・PowerPoint(一般)※ ※任意受験により取得可能
建築科 ・一級建築士(建築大工) ・二級建築士 ・木造建築士
空調システム科 ・ガス溶接技能講習修了証 ・安全衛生特別教育修了証(アーク溶接、低圧電気取扱、自由研削用といしの取替え) ・2級技能士学科試験免除(冷凍空気調和機器施工)
自動車整備科 ・自動車検査員 ・国家一級自動車整備士
情報制御システム科 技能士補(級技能士学科試験免除)
木工工芸科 ・1級/2級技能士(家具、建具) ・木材加工用作業主任者
電気工事科 ・第二種電気工事士 ・第一種電気工事士(試験合格後、3年以上の実務経験により取得が可能)
金属加工科 ・安全衛生特別教育修了証 ・ガス溶接技能講習修了証 ・溶接技能者評価試験
電気設備管理科 ・1級、2級電気工事施工管理技士 ・第三種電気主任技術者
精密機械科 ・技能士補 ・研削と石特別教育修了証 ・技能検定3級、2級(受験) ・玉掛技能講習修了証 ・クレーン(5t未満)運転特別教育修了証
ビジネススタッフ科 ・日商簿記検定3級、2級 ・リテールマーケティング検定3級 ・秘書技能検定2級 ・ホテルビジネス実務検定 ・ベーシックレベル2級 ・日商PC検定3級 ・日本漢字能力検定2級
電気設備技術科 ・第一種電気工事士 ・第二種電気工事士 ・消防設備士
OA事務科 ・簿記検定 ・表計算検定 ・ワープロ検定 ・計算実務検定 ・社会人常識マナー検定
医療事務科 ・医療事務認定実務者試験 ・表計算検定 ・ワープロ検定
生産設備メンテナンス科 ・技能検定(電気職種) ・第二種電気工事士
工場管理技術科(電気保全) ・第二種電気工事士 ・消防設備士 ・品質管理検定(QC検定) ・中小企業診断士(経営管理)
組込みソフトウェア科 ・ITパスポート ・基本情報技術者 ・LinuCレベル1 ・LPICレベル1
スマート情報システム科 ・基本情報技術者 ・ウェブデザイン技能検定 ・CCNA ・OSS-DB Silver
ICTエンジニア科 ・ITパスポート ・基本情報技術者 ・LPICレベル1 ・CCNA

 
その他のコースと取得できる資格については、ハローワーク インターネットサービス「職業訓練検索」にて確認できます。さまざまなコースの取り扱いがあるので、気になる業界の職業訓練を検索してみてください。

職業訓練の種類 ー求職者支援訓練ー

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「求職者支援訓練」は、パソコン・デジタル分野のほか、医療事務分野・介護分野・IT分野・Webデザイン分野・その他の6分野を受講できます。
 
さらに、「求職者支援訓練」は、基礎コースと実践コースに分けられており、基礎コースはさまざまな職種に活かせる知識を学べます。一方で、実践コースでは特定の職種に必要な知識を習得することが可能です。受講期間は基礎コースが3ヶ月〜4ヶ月、実践コースが3ヶ月〜6ヶ月となります。
 
それでは、各分野の詳細を見ていきましょう。

パソコン・デジタル分野

パソコン・デジタル分野では、事務系コースとWEBデザイン系コース・プログラミング系コースの取り扱いがあります。男女別の受講割合は男性が32.9%、女性が67.1%となっており、女性の就職率は75.8%を誇ります。
 
各コースで取得できる資格は、以下のとおりです。
 

訓練コース名称 取得できる資格
事務系コース ・日商PC検定 ・MOS ・コンピュータサービス技能評価試験 など
WEBデザイン系コース ・Illustratorクリエイター能力認定試験スタンダード ・WEBクリエイター能力認定試験エキスパート など
プログラミング系コース ・Javaプログラミング能力検定 ・Oracle Certified Java Programmer ・基本情報技術者試験 など

 
コース内容の詳細や就職先については、こちらをご覧ください。

医療事務分野

医療事務分野では、医療事務コースと事務分野のコースを受講できます。男女別の受講割合は、男性が2.9%、女性が97.1%となっており、就職率は66.5%を誇ります。
 
各コースで取得できる資格は、以下のとおりです。
 

訓練コース名称 取得できる資格
医療事務コース ・医療事務技能審査試験 ・医療事務管理士技能認定試験 ・調剤事務管理士技能試験、 ・医療事務検定試験 ・診療報酬請求事務能力認定試験
事務分野のコース ・日商PC検定 ・MOS ・コンピュータサービス技能評価試験

 
コース内容の詳細や就職先については、こちらをご覧ください。

介護分野

介護分野では、介護職員初任者養成科のほか、介護実務者養成科・生活援助従事者養成科を受講できます。男女別の受講割合は、男性が36.9%、女性が63.1%となっており、就職率は72.6%を誇ります。
 
各コースで取得できる資格は、以下のとおりです。
 

訓練コース名称 取得できる資格
介護職員初任者養成科 介護職員初任者研修
介護実務者養成科 介護福祉士実務者研修
生活援助従事者養成科 生活援助従事者研修

 
コース内容の詳細や就職先については、こちらをご覧ください。

IT分野

IT分野では、スマートフォンアプリケーションプログラマー養成(Java言語)科やWEBアプリケーションプログラマー養成科などを受講できます。男女別の受講割合は、男性が64.5%、女性が35.5%となっており、就職率は57.5%です。
 
IT分野の求職者支援訓練では、ITスキル標準「レベル1」以上の資格取得を目指せる内容となっています。さらに、ITスキル標準「レベル2」相当の「基本情報技術者試験」の資格取得も目指せます。
 
コース内容の詳細や就職先については、こちらをご覧ください。

Webデザイン分

Webデザイン分野ではWEBデザイン系コースのほか、フラワーデザイナー養成科・洋服ファッションリフォーム科などを受講できます。男女別の受講割合は、男性が28.7%、女性が71.3%となっており、就職率は56.9%です。
 
各コースで取得できる資格は、以下のとおりです。
 

訓練コース名称 取得できる資格
WEBデザイン系コース ・ウェブデザイン技能検定 ・Photoshopクリエーター能力認定試験 ・Illustratorクリエイター能力認定試験 ・WEBクリエイター能力認定試験 など
フラワーデザイナー養成科 ・フラワー装飾技能士 ・フラワーデザイナー資格検定試験

 
コース内容の詳細や就職先については、こちらをご覧ください。

その他

その他の分野では、以下のコースを受講可能です。
 

  • トータルビューティー科
  • エステティシャン・アロマセラピスト養成科
  • エステティシャン養成科
  • ネイリスト養成科
  • 農業技術者養成科
  • 不動産ビジネススキル養成科
  • 建築CAD(AutoCAD)科
  • パソコンCAD科
  • マンション管理科
  • 不動産経営管理実践科
  • キャリアカウンセラー養成科
  • パソコンインストラクター養成科
  • フラワーデザイン・ボタニカル科
  • 製パン科

 
美容分野をはじめ、農業分野・建築分野・不動産分野などのスキルを身につけられます。

職業訓練を受講するなら給付金制度を利用するのがおすすめ

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職業訓練を受講する方は、失業保険と呼ばれる「雇用保険失業等給付の基本手当」や「職業訓練受講給付金」の給付金を受け取れる可能性があります。
 
各給付金について見ていきましょう。

公共職業訓練を受講する場合は失業保険を受け取れる

退職前に雇用保険に加入していた方は、雇用保険失業等給付の基本手当(失業保険)を受け取りながら職業訓練を受講できます。雇用保険失業等給付の基本手当は、1日でも早く再就職を目指すための手当のことで、離職日以前に12ヶ月以上雇用保険に加入していた方が受け取れます。
 
給付日数や給付金の金額については「ハローワークにおける失業保険のもらい方を徹底解説!条件や計算方法も紹介」の記事をご覧ください。

求職者支援訓練は給付金を受け取れる

求職者支援訓練を受講する方は、月10万円の職業訓練受講給付金を受給しながら職業訓練を受けられます。職業訓練受講給付金は、雇用保険に加入していない方やフリーランス・自営業を廃業した方、雇用保険の受給が終了した方などが対象の給付金です。
 
職業訓練受講給付金を受給するためには、以下の支給要件を満たす必要があるため、該当するか前もってチェックしておきましょう。
 

  • 本人の収入が月8万円以下
  • 世帯全体の収入が月30万円以下
  • 世帯全体の金融資産が300万円以下
  • 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
  • 訓練実施日全てに出席する
  • 世帯の中で同時にこの給付金を受給して訓練を受けている者がいない
  • 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けていない
  • 過去6年以内に、職業訓練受講給付金の支給を受けていない 
    引用元:厚生労働省「求職者支援制度のご案内」

 
支給要件に該当しない場合、職業訓練受講給付金を受け取ることはできませんが、求職者支援訓練は受講できます。

職業訓練を受けるまでの流れ

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職業訓練を受けるまでの流れは、以下のとおりです。
 

  1. ハローワークで求職申込と職業相談を行う
  2. 申込を行い、面接と筆記試験を受ける
  3. 合格後に受講手続きをする

 
それぞれ詳しく解説します。

ハローワークで求職申込み手続きと職業相談を行う

職業訓練を受講するためには、ハローワークでの求職申込み手続きと職業相談が必要です。まずは、住所を管轄するハローワークに出向き、求職申込み手続きをしましょう
 
求職申込み手続き完了後に、職業相談を受けたい旨を伝えると窓口へ案内されるので、窓口の職員に職業訓練について相談します。職業相談では適切なコース選定のために、複数回職業相談をすることが推奨されています。
 
職業相談をする際に、次に従事したい業種や仕事内容、取得したい資格やスキルなどを申告できるようにしておくと安心です。
 
求職申込み手続きや職業相談の流れについて詳しく知りたい方は「ハローワークを初めて利用する際の流れや失業保険の手続きなどを徹底解説!」の記事をご覧ください。

申込みを行い、面接や筆記試験を受ける

ハローワークの窓口で職業訓練が必要と判断されると「受講申込書」などの必要書類を渡されます。必要事項を記入し、訓練実施機関へ持参もしくは郵送しましょう。
 
そして、選考日に訓練実施機関に出向いて面接や筆記試験を受け、合格通知が届くのを待ちます。

合格後に受講手続きをする

訓練実施機関より合格通知が自宅に郵送されるので、合格した場合はハローワークへ「選考結果通知書」を持参しましょう。
 
ハローワークで「就職支援計画書」の交付と、受講あっせんを受けたのち、受講開始となります。

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