ハローワークでできることを徹底解説!仕事探しの相談や注意点なども紹介
目次
ハローワークを利用する前に「ハローワークで何ができるのか把握しておきたい」という方もいるでしょう。
ハローワークとは公共職業安定所のことで、在職中・求職中、若年層・中高年など就業の有無や年代に関わらず、就業可能な方であれば誰でも利用が可能となっています。
そこで、この記事ではハローワークでできることをはじめ、相談の仕方・利用時の注意点などを解説します。
ハローワークで求職者や離職者ができること
ハローワークでは求職活動のほか、職業相談・失業保険や給付金の手続き・セミナーの受講などができます。
はじめに、ハローワークでできることを一つずつ紹介します。
求職申込み手続き・求人の検索
ハローワークでは、利用の申し込み(求職申込み手続き)と求人の検索をすることが可能です。初めて利用する場合はハローワークに出向いて、求職者の登録を行います。
求職者の登録は、ハローワークに設置している端末もしくは申込書を記入して窓口で登録する方法と、インターネットで登録をする方法があります。
インターネットで登録する場合は、窓口で本登録が必要となるため、必ず最寄りのハローワークへ出向くようにしましょう。
登録が完了すると「ハローワーク受付票」が発行され、ハローワークに設置されている端末やインターネット上でハローワークの求職者に限定された求人を含め、すべての求人を検索することが可能となります。
求人紹介・紹介状の発行
ハローワークでは、求人紹介と紹介状の発行をしてもらえます。応募したい求人が見つかったら窓口へ行き、担当者と内容の確認を行いましょう。内容に問題がない場合は、紹介状を発行してもらい、選考へ進みます。
紹介状は個人情報が載っていることから、電話での発行や郵送はできません。必ず窓口へ出向き、発行してもらうようにしましょう。
職業相談・応募書類や面接の相談
ハローワークには、就職活動やキャリアについての相談窓口が開設されています。「どのように仕事を探したら良いかわからない」「就職活動に不安がある」など、仕事の探し方や就活の進め方など、幅広く相談することが可能です。
また、履歴書や職務経歴書の書き方や面接の受け方についても個別相談ができます。求人の内容をもとにアドバイスをもらえたり、添削してもらえたりもするため、応募書類や面接に不安がある方は相談すると良いでしょう。
公的職業訓練・求職者支援訓練の相談・手続き
ハローワークでは、公的職業訓練や求職者支援の相談・手続きができます。公的職業訓練と求職者支援は対象者が異なっており、以下のようになっています。
- 公共職業訓練:雇用保険を受給している方が対象
- 求職者支援訓練:雇用保険を受給していない方が対象
その他にも、在職者・学卒者・障害を持っている方向けの職業訓練も展開されており、受講料は原則無料です。
公共職業訓練と求職者支援訓練はどちらも要件を満たすことで申込が可能となっています。訓練の種類や申込の要件などを知りたい方は、管轄のハローワークで相談をしてみてください。
お近くのハローワークを知りたい方はこちら
失業保険の手続き
退職日までに1年以上雇用保険の被保険者だった方は、退職後に失業保険を受け取れます。ハローワークでは、失業保険の手続きをすることが可能です。
しかし、失業保険を受け取るためには求職申込み手続きをしていること、再就職する意思があることを満たしていなければなりません。
以下の条件に当てはまる方は、失業保険の基本手当を受け取れない可能性があるので、詳しく知りたい方は近隣のハローワークに問合せてみましょう。
- 病気や怪我ですぐに再就職できない
- 妊娠や出産、育児ですぐに再就職できない
- しばらく休養予定で再就職予定がない
- 結婚などによる家事の専念ですぐに再就職できない
失業保険の手続きをする際は、離職票の提示が必要となります。忘れずに持参するようにしましょう。
失業保険の支給額や受給期間などを詳しく知りたい方は、厚生労働省「基本手当について」をご覧ください。
給付金の手続き
ハローワークでは、職業訓練給付金・教育訓練給付金・再就職手当などの各給付金の手続きができます。
令和6年1月時点で手続きができる給付金は5種類あり、各給付金の概要や受給要件は以下のようになっています。
給付金の種類 | 概要 | 受給要件 | 給付金額 |
---|---|---|---|
職業訓練受給給付金 | 職業訓練受講中の生活を支援するための給付金 | ・世帯収入が月30万円以下 ・本人の収入が月8万円以下 |
月10万円 |
教育訓練給付金 | 公的職業訓練に支払った費用の一部を支援するための給付金 | 雇用保険の支給要件期間が3年以上(初めての方は支給要件期間が1年以上) | 教育訓練費の20%に相当する額(10万円まで) |
専門実践教育訓練給付金 | 公的職業訓練に支払った費用の一部を支援するための給付金 | 雇用保険の支給要件期間が3年以上(初めての方は支給要件期間が12年以上) | 教育訓練経費の50%に相当する額(120万円まで) |
特定一般教育訓練給付金 | 公的職業訓練に支払った費用の一部を支援するための給付金 | 雇用保険の支給要件期間が3年以上(初めての方は支給要件期間が1年以上) | 育訓練経費の40%に相当する額(20万円まで) |
再就職手当 | 早期に再就職した際に支給される給付金 | ・受給手続き後の待機期間満了後に再就職または事業を開始 ・基本手当の残数が3分の1以上 |
失業保険の残り日数に応じて、基本手当の60%もしくは70%が再就職手当として支給される |
各給付金・手当の詳細や手続き方法については、お近くのハローワークまでご相談ください。
女性の再就職支援
ハローワークは女性の再就職支援にも力を入れており、子育て中の女性専用の窓口が開設されています。女性専用の窓口はマザーズコーナーとマザーズハローワークという名称で、子どもを連れて利用できる環境が整っているのが特徴です。
個別の就職相談や子育てと両立しやすい求人の紹介・検索が可能となってなっています。
マザーズコーナーとマザーズハローワークについて詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
「女性の再就職はハローワークがおすすめ!取り組みについて解説」
就職・再就職に役立つセミナーの受講
ハローワークでは、面接対策や応募書類の作成方法・ビジネスマナー・業界研究など、さまざまなセミナーを開催しています。受講料は無料ですが、事前予約が必要な場合もあるため、日程や予約の有無はお近くのハローワークでご確認ください。
また、ハローワークではオンラインセミナーも展開しており、就職活動の進め方や応募書類の作成方法・面接の注意点などをインターネット上で学べます。
雇用保険受給中の方は全ての動画を閲覧後、テストに合格すると参加証明証が交付され、雇用保険受給期間中の就職活動実績づくりができるようになっています。
開催しているセミナーを確認したい方はイベント検索・一覧をご覧ください。
実績作りだけでもハローワークは利用可能
雇用保険の基本手当を受給するために、ハローワークで実績作りをしたい方もいるでしょう。実績作りのためにハローワークを利用できますが、求職活動が必須となるため注意が必要です。
雇用保険の基本手当は失業認定を受けた後、ハローワークで職業相談をしたり求人紹介をしてもらったりする必要があります。また、原則として4週間に一度、失業状態にあり、求職活動をしているかどうかの確認が行われます。
求職活動をしていないと雇用保険の基本手当は受給できないため、必ず求職活動を行いましょう。ハローワークが遠いなどの理由で通うのが大変な方は、ハローワークインターネットサービスを利用して求職活動をするのもおすすめです。
ハローワークでの相談の仕方
ハローワークで相談をする際は、はじめに求職申込み手続きを行います。窓口で本登録をしたのち「ハローワーク受付票」が発行されるので、その後希望する手続きの窓口へ出向きます。
本登録をする際は、希望する職種や雇用条件・就業場所などの登録が必要となるため、事前に決めておきましょう。
手続きの際に必要となる持ち物については、下記の記事をご覧ください。
「ハローワークの持ち物で必要なものは?初回や失業保険の申請など状況別に解説」
ハローワーク利用時の注意点
最後に、ハローワークを利用する際の注意点を3つ紹介します。
求人紹介を断りすぎると怒られる可能性がある
ハローワークでは、事前に登録した希望する職種や雇用条件に一致する求人を紹介をしてくれますが、断りすぎると指摘される可能性があるため注意が必要です。求人を断りすぎた場合、雇用保険の基本手当支給が1ヶ月間停止となるリスクもあります。
そのため、本登録が完了した後は自ら求人を検索したり、応募する求人を事前に決めて窓口へ出向いたりするようにしましょう。事前に求人を検索する際は、ハローワークインターネットサービスだけではなく、はたらくサーチを活用するのもおすすめです。
求人検索サイトのはたらくサーチでは勤務形態をはじめ、都道府県・路線・職種・働き方・給与・福利厚生などの希望条件をもとに求人を探せます。全国のハローワークに掲載されている求人が検索可能となっており、スマートフォンからも閲覧できます。効率的に求人を探したい方は、ぜひはたらくサーチを利用してみてください。
電話で手続きはできない
ハローワークでは電話での相談や手続きに対応していないため、必ず窓口へ出向く必要があります。電話で対応してもらえるのは、手続きの流れや離職票に関する問い合わせとなっています。しかし、窓口が混雑している場合は、問い合わせも対応してもらえないことがあることから、電話をかける時間に注意が必要です。
ハローワークは10時から14時が最も混雑する時間帯のため、開庁直後や14時以降にかけると比較的繋がりやすくなっています。
応募書類の提出期限を守る
ハローワークに掲載されている求人は、企業によって応募書類の提出期限が設けられていることがあります。提出期限が設けられている場合は、必ず指定の日時までに提出するようにしましょう。期限が決められていない場合は、応募から2〜3日以内に提出するのがおすすめです。
はたらくサーチは求人の検索だけではなく、スマホから履歴書や職務経歴書の作成が可能です。応募書類を数日以内に用意するのが難しい方や時間を有効活用して応募書類を作成したい方は、はたらくサーチを利用してみてください。また、応募書類を作成後、そのまま応募ができるため、効率的に就職活動を進められます。
1日でも早く就職・再就職したい方は、ハローワークと併せてはたらくサーチを活用すると良いでしょう。
この記事の監修者
五十川将史 (ウエルズ社会保険労務⼠事務所代表)
1977年岐⾩県⽣まれ、社会保険労務⼠。
明治⼤学卒業後、⼤⼿⾷品スーパー店⻑や⺠間企業の⼈事担当、ハローワーク勤務を経て、2014年に社労⼠の資格を取得し独⽴。
ハローワークでの勤務経験を活かし、中⼩企業1000社超の採⽤に従事。
SMBCコンサルティングなどのメガバンク系シンクタンクや全国経営合理化協会などの各種団体、全国各地の商⼯会議所、労働局、社会保険労務⼠会などでの講演実績も多数あり、受講者は1万⼈を超える。
著書に「中⼩企業のためのハローワーク採⽤完全マニュアル」(⽇本実業出版社、2024年)、「⼈が集まる!求⼈票実例集160職種」(誠⽂堂新光社、2022年)、「ハローワーク採⽤の絶対法則」(誠⽂堂新光社、2018年)などがある。
気になる求人が見つかったら
”はたらくサーチ”とは?
全国に500箇所以上設置されている“ハローワーク”の求人に特化した求人検索サイト
です。ハローワークに行く事なく、パソコンやスマートフォンからいつでも・どこでも
求人の検索・閲覧をすることができます。
更に、応募書類の作成や発送手続きまで一括で行うことができます。
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